◆ 連載第5回 ◆

(前回までのあらすじ)
 ブラジル、アマゾンの果て、ウアウぺス川にて、幻のアピスト、エリザベサエの採集に成功した私こと”まる”と採集隊であったが、”まる”のみ不満足な結果で、失意のうちに引き返すこととなった。

 

 

 ふと気付くと、いつのまにかウアウぺス川を後にしていた。それほどショックが大きかったが、せっかく地の果て(?)まで来て、1回や2回の失敗で落ち込んではいられないと気持を切り替える。
 往きに目を付けていた、現地のインディオの船(カヌー?)着き場みたいなところで採集をすべく上陸する。ここはワンドタイプ。今度は失敗しないように回りの方々のまねをしながら網を入れる。数分で、他の人達はアピストを採る。僕は全然採れる様子はなかったが、とりあえず勉強のため、見せてもらうことにする。ちょっと地味目な細身のアピスト。大きさは3.5cmほどの幼魚。YSさん、Sさんともすぐに”ロートカイル”だ。と判断してくれた。恥ずかしながら実物を見たのははじめて。本でヒレをピンピンに伸ばしてフィンスプレッティングしている写真しか見たことのない僕にとって、ちょっと味気なく思えたが、成魚になるとそのようにきれいになると思い、採集に力が入る。でもまだ採れない病が抜けきれないのか、全然ダメ。
 ふと見ると、最年少K君が太い沈水大木の辺りでけっこう採っている。だが、彼は大ざっぱ(失礼!)な性格なので、ひょっとしたら取りこぼしがあるかも?と思いその大木の辺を重点的に攻めるハイエナ戦法でやってみる。・・・・ 採れた!!2cm程度の幼魚だが明らかにアピスト!!!
 さらに攻めるとけっこう採れる。6cm近くのかなり大きいのまで採れた。サエのかたきとばかりにどんとん採り、結局大木の回りで20匹弱採った。さらに10mほど離れたアシのような植物が生い茂る所でもけっこう採れると知るや、そこでも採集!合計24匹のロートカイルを採集した。このロートカイルは僕にとって思い出深いアピストで、採集魚で唯一、繁殖して今も手元にあるアピストなのである。
 さらに、上陸してちょっと行ったところにある、水溜まりでも、一部の他の方々は採集されていらしたが、カラシンしか採れない(このカラシンはハイフェソブリコン・アグーラと後に判明)、アピストはやっと採れたが同じヤツ。との声に、こっちで採集してた方が良いと新規開拓はしなかった。
 これが今日3回目の失敗であった。この時は、やっとアピストが採れた事にしか頭になかったのである。そう、僕にとって最大の目標であったアノ魚を採り損ねてしまったのである。・・・・思わせブリに つづく。

 

 

 
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