◆ 連載第4回 ◆

(前回までのあらすじ)
 ブラジル、アマゾンの果て、ウアウぺス川にて、エリザベサエの採集に成功した私こと”まる”とツアーメンバーは、さらなるサエ採集を目指すのだった。

 

 

 一行が次に狙うポイントは、落ち葉の堆積は少ないワンド状の土地、前回書いたアピストポイントの後者の方にあたる場所である。僕は今度は一番に飛び出したのだが、落ち葉の少ないところではアピストは採れない。と勝手に解釈して、ワンドを素通りして密林を横切り、落ち葉の堆積したところを見つけて採集に入る。
 だが、失敗だった。じぇんじぇん採れないのだ。だが、あきらめずに何回もトライする。
 そうこうしているうちにワンドの方で声が上がる。採れたらしい。僕はそんな歓喜の声より自分が採ることが先決とせっせと腰を使う。・・・採れないっス。そうこうしているうちに、僕以外、みんなどんどん採れているみたいで、採れた魚の鑑定が始まる。とは言え採れた魚は大きいものでも3.5cm程度の若魚で、ご存じの通りそのような大きさの雄はライア-テール。顔や体は洋書で見たサエなのだけど、尾が違う。西荻窪のAS店長YSさん。銀座MG店長S師匠ともども結論を出しかねているご様子。そんなときについにその時を向かえた。
 「きたー!!!! サエだぁーーーっ!!!」
 AL編集部のOさんの雄叫びが密林に鳴り響いた。成魚サイズ6cmのサエを取ったらしい。ガイドのYさんの「`す' ごいですねぇ」「赤 `い'!!!」(Yさんのイントネーションは独特で「す `ご' い 」「あ `か’い」といった普通のそれとは異なる。)声も興奮気味。
 「うおーーーーーーーー!!!!」
 アグアのNさんも吠えた。成魚をGETしたようだ。
 この2人に触発されて、僕の網を握る手にも力が入ったが・・・・結局タイムオーバーまで1匹も採れなかった。いろいろ試してみたりしたのだが、採れなかったのだ。
 私こと”まる”の場合、初GETの1匹のみで、あとは全然取れなかったことになる。ちょっと残念な結果となった。しかも、初GETのサエは幼魚なので、インパクト薄し・・・。成魚を採ったOさんの方が印象的だし。いつか連載される(であろう)SPリオミウア編の逆バージョンとなってしまった。(思わせぶりに宣伝)
 たった小1時間あまりのサエ採集で帰ることになり、僕はもちろん、他のメンバーの方々もちょっと物足りなかったのであるが、ネグロの採集もちょっとする予定だったので、渋々引き返す。
 帰り道は、実はあまりよく覚えていない。ショックで目の前が真っ暗だったのだ。いつウアウぺス川を抜けたかも覚えていない。初GETの時の喜びもこの悲惨な運命の前ではまるで何事もないかのようだった。悔やまれるのは、あの逃げた一匹と、2回目の採集場所の判断の誤りであった。・・・失意のうちに つづく。

 

 

 
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